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軽い重さの筋トレでも筋肥大効果はある?運動単位活動交代とは?

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スクワットをする女性

筋力を向上させるためには、どの程度の負荷を掛けるのが効果的でしょうか?

 

例えば、代表的なトレーニングであるスクワット。慣れた人であれば、30回、40回、あるいは100回と、かなりの回数をこなすことが出来る方もいます。

そのくらい回数が出来てしまうトレーニングを行っていても効果はあるのでしょうか?

 

結論を先に言うと、筋肉を疲労困憊まで追い込めば筋肥大に効果があります。

 

本記事では、理学療法士・パーソナルトレーナー・バランスボールトレーナーでもある私が、その根拠となっている理論をご紹介します。

 

 

 

筋肥大には速筋線維のトレーニングが必要

筋肉の画像

 

筋肉には遅筋線維速筋線維があります。

 

遅筋線維は、持久系の運動を行うときに使用されます。

速筋線維は、瞬発系のパワーが必要な運動で活躍する線維です。

 

このうちトレーニングにより太くなるのは速筋線維です。

そのため、筋肉を太くするためには速筋線維のトレーニングが必要となります。

 

速筋を鍛えるために必要なことは?

マシントレーニングの画像

 

遅筋線維は小さな力でも活動するように出来ています。

そのため、低負荷で高回数出来るようなトレーニングは遅筋線維に効果のあるトレーニングといえます。

 

それとは対照的に、速筋線維は大きな力を発揮するときに動員されます。

そのため、基本的に高強度で少ない回数しか出来ないトレーニングが速筋線維に効果があるとされています。

 

これを踏まえて、筋持久力向上と筋肥大を目的とした負荷量とレップ数は以下のようにされています。

  • 筋持久力:67%1RM以下で12回以上
  • 筋肥大:67~85%1RMで6~12回

(NSCAパーソナルトレーナーのための基礎知識より)

 

上記の負荷量と回数が、筋持久力、筋肥大を目的としたトレーニングの基本となります。

 

では、低負荷高回数のトレーニングは、筋肥大効果はないのでしょうか?

 

これは、工夫次第で低負荷高回数のトレーニングでも筋肥大効果を生むことは出来ると言われています。

その理論の一つが、以下に解説する運動単位活動交代です。

 

運動単位活動交代とは?

運動単位の画像

奈良勲先生の著書「筋力」によると、

低レベルの力で筋収縮を持続していると、疲労困憊に近づくにつれて閾値の高い運動単位が筋出力に貢献してくる

と記載されています。

これを運動単位活動交代(motor unit rotation)と呼んでいます。

詳しくはこちらの著書に記載されています↓

 

低負荷の運動では、上記したように基本的には遅筋線維が使われます。

しかし、疲労困憊に近づくにつれて、運動単位の閾値の高い速筋線維も動員されてくるようです。

 

ここでポイントなのは、疲労困憊ということです。

低負荷の運動でそこそこの疲労では、当然ながら遅筋線維しか働きません。

低負荷高回数のトレーニングで速筋線維まで動員させるには、疲労困憊まで回数をこなす必要があります。

 

筋肉内の酸素濃度もポイント



石井直方先生は、以下のサイトでこう記載しています。

筋肉が極度に疲労すると、筋肉の中の酸素環境は悪化する。その結果、酸素の供給が不十分でも働ける速筋線維がより多く動員される。

gooday.nikkei.co.jp

 

やはりここでも疲労困憊というキーワードが使われています。

 

これらのことからも、低負荷高回数のトレーニングで筋肥大させることは出来るが、筋肉が疲労困憊するまで追い込まなくてはならないということが分かります。

 

 

まとめ

 

低負荷高回数のトレーニングでも、やり方によっては筋肥大効果を生むことは出来るとされています。

これは、自宅でのトレーニングをメインでされている方にとって特に重要です。

 

ジムでトレーニングをしている方であれば、高負荷低回数のトレーニングは容易に行うことが出来ます。

しかし、自宅でのトレーニングでは、負荷を掛けられる量に限界があります。

 

そこで、今回ご紹介した理論を活用しましょう。

筋肉を疲労困憊まで追い込めば良いのです。

例えば腕立て伏せであれば、これ以上あがらなくなるまで追い込みましょう。

こうすることで、遅筋線維だけでなく、速筋線維にも効果があり、自宅でのトレーニングでも筋肥大効果を望むことが出来ます。

 

ただ一つ注意点があります。

回数の多いトレーニングをしていると、筋肉的な問題ではなく、心肺機能への負荷によって運動を継続出来ない場合があるということです。

その場合は、単に回数を多くするより、スピードを少し遅くして行うなどの工夫をしましょう。

スピードを遅くすることでも、筋肉を収縮している時間が長くなり、筋肉への負荷を増大させることが出来ます。

 

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