こんな悩みはありませんか?
- 慢性的な腰痛
- 良い姿勢を保てない
こういった悩みの原因の一つに、腹圧の低下があります。
本記事では理学療法士・パーソナルトレーナーである私が、腹圧の機能について解説し、そのトレーニング方法もご紹介します。
腹圧・・正しくは腹腔内圧
一般的に腹圧といわれているのは、正しくは腹腔内圧といいます。
腹腔は少し聞きなれない言葉かもしれませんが、下の図を見て頂けると場所は分かりやすいと思います。
肋骨と骨盤の間に、ぽっかりと空間が空いていますよね。
この空間にあるのが腹腔です!
この腹腔の中には臓器が入っています。
腹腔を取り囲むインナーユニット
腹腔は、以下の4つの筋肉に囲まれています。
- 腹横筋
- 多裂筋
- 横隔膜
- 骨盤底筋群
この4つの筋肉はインナーユニットと呼ばれています。
腹腔内圧を上昇させるには、このインナーユニットの働きが不可欠です。
これらの筋肉が協調して収縮することで、腹腔を狭めて、結果的に腹腔内圧を上昇させることが出来ます。
ここで注意しなくてはならないポイントが一つあります。
腹腔内圧を高めるためには、このインナーユニットの4つの筋肉のうち、一つだけが働けば良いというわけではありません。
全ての筋肉が協調して働かなければ、腹腔内圧を効果的に高めることは出来ないのです。
たとえば、腹横筋だけが収縮して腹腔内圧を高めようとしても、他の緩んでしまっている部位で圧が逃げてしまい、腹腔内圧を上昇させることが出来ないからです。
こういった理由から、腹腔内圧の上昇を狙ったトレーニングを行うときには、この4つの筋肉を同時に意識出来るようなトレーニングが最も効果的なトレーニングとなります。
腹腔内圧の上昇と低下
腹腔内圧が高いと・・・
サッカーボールを例に例えてみましょう。
サッカーボールを上から潰した場合をイメージしてみて下さい。
- 空気が抜けたボールは、上から押すと簡単に潰れてしまいます。
- 空気がパンパンに入り、ボール内部の圧力が高くなっているボールは、上から押しても簡単に潰れません。
このように、内圧が高くなると潰れにくくなります。
人の場合はボールのように、空気を注入して内圧を上昇させることは出来ません。それが出来たら楽なんですけどね~・・・
その代わりに、インナーユニットで腹腔内圧を高めることが出来ます。
腹腔内圧が低くなると・・・
空気が抜けたサッカーボールは、足で踏むと簡単に潰れてしまいます。
それと同じで腹腔内圧が低下すると、体幹の支持力が低下して、姿勢が崩れる原因となってしまいます。
それによって、腹腔内圧以外の体幹を支えている構造に直接負担が掛かってしまいます。
この状態が続くと、腰椎椎間板ヘルニアや筋筋膜性腰痛など、体を支える構造を痛める原因となってしまいます。
腹圧を高めるインナーユニットのトレーニング!
前述しましたが、腹圧を高めるためにはインナーユニットのうち一つだけをトレーニングしても効果は薄くなってしまいます。
一つのユニットとして、4つの筋肉をバランス良く使えるようにしなくてはなりません。
中でも手軽に出来てオススメなのがバードドッグです。
このバードドッグは、ボールを使わなくても出来ます。
しかし、ボールをお腹の下に置くことで腹圧を高めやすくなります。
その理由は2つあります。
一つは、ボールがお腹の下にあることで、腰が反ってしまうのを防ぐことが出来ます。
腰が反ってしまうと、お腹の筋肉ではなく腰の筋肉を使ってしまいます。お腹の深部にある腹横筋が働かず、腰の筋肉だけでトレーニングすることになってしまいます。
これでは、上記したインナーユニットとして機能しないため、腹圧は上がりにくくなってしまいます。
ボールが腰が反ってしまうのを邪魔することで、過剰な腰の反りを防ぎながらトレーニングすることが出来ます。
2つ目は、腹圧を高める感覚が分かりやすくなります。
ボールがお腹の下にあることで腰が反るのを邪魔をすると書きましたが、出来ればボールにあまり荷重がかからないようなイメージで行いましょう。
そうすることで、自然とドローインという腹横筋を使ってお腹を引き込んだ状態となります。
そのまま手足を挙げれば、お腹にある腹横筋と腰部の多裂筋がバランス良く働きやすくなります。
また、息を吐きながら手足を挙げることで、インナーユニット全体として機能して、さらに腹圧を高めることが出来ます。
まとめ
体を負担が少なく支えるためには、骨や筋肉などの組織と腹圧などの機能がバランス良く支持しなくてはなりません。
私が理学療法士として腰痛持ちの方を担当していると、腹圧が低下しており、その結果、椎間板や腰筋肉などに過剰な負担となってしまっている場合が多くみられます。
腹圧を高めるためのトレーニングは数多くあります。
その中でも、初心者の方でも行いやすく効果の高い「バードドッグ」をご紹介しました。
腹圧は、色々な動きで機能出来るようにしなくてはいけません。
そのため、トレーニング方法も1種類ではなく様々な鍛え方をすることが必要です。
このブログではボールを使ったトレーニングを中心に、腹圧を高めるトレーニングをご紹介していますので、他のトレーニングもやってみて下さい!
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理学療法士として、腰痛や肩痛、膝痛など様々な症状の患者さんの治療経験から、ただのトレーニングではなく、動ける身体づくりを目指しています。
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