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バランスボールプッシュアップ ~腕立て伏せをバランスボールで~

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バランスボールを使って腕立て伏せをするだけで、体幹インナーマッスルも刺激出来る!

バランスボールプッシュアップ(膝)

バランスボールプッシュアップ(つま先)

【エクササイズ難度】

★★★☆☆ Level 3(膝)

★★★★☆ Level 4(つま先)


【メインターゲット】

上腕三頭筋三角筋、大胸筋


【こんな方にオススメ】

・いつもの腕立て伏せの負荷を増やしたい方

体幹と上肢の筋肉を、同時に鍛えたい方

・上肢を使ったスポーツでのパフォーマンスアップをしたい方


【ポイント】

・床に接している部分から肩までを一直線に!

・膝を床につく方法と、膝を浮かしつま先で支える方法があります。つま先で支える方法の方が負荷が大きくなります。始めは膝をついた状態で正しいフォームを意識しながらトレーニングしましょう。慣れてきたら、膝を浮かしつま先支持でのプッシュアップにもチャレンジしましょう。


理学療法士による、ちょっとマニアックな解説】

上肢の筋肉と同時に、体幹の筋肉もトレーニング出来るメリットは?

バランスボールを使用したプッシュアップ(腕立て伏せ)では、通常の床で行うプッシュアップより、当然ながら不安定となります。

この不安定性があることがバランスボールの特徴の一つです。不安定ということは筋肉で安定させなければならないということになり、それだけ掛かる負荷が大きくなります。

この「バランスボールプッシュアップ」では、下半身は使えません。そのため、体幹と肩周囲の筋力で安定させます(肩周囲の安定性については、後述します)。

では、プッシュアップ時に体幹の筋肉にも同時に負荷を掛けることのメリットは何でしょうか。

私たちが上肢の筋肉を使って何かをする場合、ほとんどの場合、体幹の安定性が必要になります。

 

例えば、単純に手を頭上に挙げる場合です。

肩を動かす筋肉だけが働いて手を挙げようとした場合、上肢の重みで重心が変わり、姿勢が崩れてしまい効率よく頭上まで手を挙げられません。体幹の筋肉が姿勢が崩れないように安定させていることで、効率よく手を頭上まで挙げることが出来るのです。もっと言えば、体幹深層の腹横筋は肩の筋肉が動く一瞬前にフィードフォワード体幹を安定させています。

 

スポーツ場面ではどうでしょう。

バレーボールのスパイクやブロックを例に挙げてみます。

強いスパイクや相手に負けないブロックをするためには、肩の筋肉だけでは出来ません。仮に肩の筋肉だけでボールに力を伝えようとした場合、体幹が固定されていないことで、力が半減してしまいます。さらにバレーボールの場合、体は空中に浮いていることで下半身が使えないため、より体幹の安定性が重要となります。

 

バレーボールを例に挙げさせて頂きましたが、野球の投球、水泳で水を掻く動き、ボクシングのパンチ、剣道など、上肢を使うスポーツではほとんど同じです。手に力を伝えるためには、必ず体幹の安定性が必要となります。

上肢の筋力と体幹の筋力を同時にトレーニングすることで、より実際に使う動きに近い状態でトレーニングをすることが出来るといえます。

 

肩のインナーマッスルも刺激出来る!

先ほどバランスボールの不安定性を安定させるために、肩周囲の筋肉も必要と上述しました。

通常の床で行うプッシュアップも、当然ですが肩周囲の筋肉も使っています。しかし、床面が安定していることで、力発揮のみに集中すれば良いため、使われる筋肉は三角筋や大胸筋、上腕三頭筋といったいわゆるアウターマッスルのみとなっていることが多いです。

これをバランスボールを使うことで、細かくグラグラ動くような不安定性を止めようとしながらプッシュアップを行うことになります。肩周囲のアウターマッスルは力発揮は出来ますが、こういった細かい動きには不向きです。そのため、自然とインナーマッスル(回旋筋腱板)で肩周囲を安定させようとします。

回旋筋腱板

バランスボールプッシュアップでは、肩のインナーマッスルで肩内部の安定性を確保した状態で、アウターマッスルでの力発揮という理想的な肩の使い方でトレーニングが出来ると考えられます。

しかし、そもそもインナーマッスルの機能が低下してしまっている場合は、こういった理想的な使い方が出来なくなってしまっていることもあります。その場合まず先にゴムチューブなどで、インナーマッスルを個別にトレーニングすることが必要です。

この判断は難しいのですが、確実なのは理学療法士やトレーナーに肩周囲の状態を確認して頂くことです。そういった環境が無い方は、目安程度の判断方法ですが、バランスボールを使用した「プランク」や「トランクカール」などの体幹レーニングが安定して出来ているにも関わらず、この「バランスボールプッシュアップ」が出来ない場合は、肩周囲を安定させる機能が弱化している可能性があると考えられるため、やはり先に肩のインナーマッスルを先に鍛えてから、このトレーニングにチャレンジしましょう。

 

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