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サイドウォールスクワット ~素早い切り返しを身につけよう~

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カッティング動作に特異性のあるトレーニング!

壁につけたボールに肘をついて、片脚を挙げた状態からスタート

ボールを壁方向へ押しながら、片脚スクワット


【エクササイズ難度】

★★★★☆ Level 4


【メインターゲット】

腹斜筋、大腿四頭筋、大殿筋、中殿筋、小殿筋


【こんな方にオススメ】

体幹+下肢のトレーニングをしたい方

・スポーツでの膝や腰の障害予防をしたい方

・カッティング動作(切り返し)の安定性向上、スピードアップに!


【ポイント】

・動作中、常にボールを壁に押し付けるようにしましょう。また、体幹は壁方向へ少し斜めに傾斜した状態をキープします。

・通常のスクワットと同様に、膝が前に出すぎないように注意しましょう。股関節がしっかりと屈曲するように!また、膝が内側へ入るKnee inとならないように注意しましょう。


理学療法士による、ちょっとマニアックな解説】

一般的な片脚スクワットとの違いは?

一般的な片脚スクワットでは、重心の上下方向のみの動きでのトレーニングです。この片脚スクワットも筋力強化や、スポーツでの障害予防には欠かせないトレーニングのひとつです。

これに対して今回紹介した「サイドウォールスクワット」では、重心を横方向へ傾けた状態でのスクワットとなります。これは、ちょうどスポーツでの切り返し動作である”カッティング”と同じ動きとなっています。

カッティングは、サッカーやバスケ、ラグビーなど、球技を中心に様々な競技でみられる重要な動作です。しかし、ケガの発生原因となりやすい動きでもあります。特に膝の靭帯損傷や半月板損傷、足関節の捻挫などは、このカッティング動作時に生じることが非常に多くなっています。

そのため、カッティングを「安定して、素早く動ける」能力は、スポーツ選手にとって必須です。それを実現するためには、個々の筋肉のトレーニングも重要ですが、筋肉にはトレーニングされた動作でより効果が出やすくなる「特異性」があるため、カッティングに近い動きでトレーニングする必要があります。

そこで今回紹介した「サイドウォールスクワット」が有効になります。

片脚スクワットやその他のトレーニングで鍛えられた筋肉を、スポーツで重要な動作であるカッティングに似た状態でトレーニングすることで、パフォーマンスに直結させることが出来ます

カッティングを安定して早く動くためのポイント

カッティング動作

カッティングを素早く、安定した状態で動くためのポイントは、大きく分けて以下の2点だと考えています。

  1. 踏ん張る下肢の筋力
  2. 体が流れないように制御する体幹の筋力

この2つのポイントは、どちらかが欠けてしまったら素早く安定したカッティングは不可能です。この2つが協調して機能する使い方をトレーニングしなくてはなりません。ただ下肢のトレーニングをして筋力アップを図るだけでは、カッティング動作でのパフォーマンス向上や障害予防にはつながりにくいということです。

そのために、このトレーニングで最も重要なところは「ボールを壁の方向へ押しながら行う」ことです。

これにより、方向を変える動きであるカッティングと同様の力の入れ方でトレーニングすることが出来ます。つまり、カッティングに特異性のあるトレーニングが出来るといえます。

まとめ

素早く安定したカッティングをするためには、まずベースとなる下肢や体幹のトレーニングが必要です。その後、今回紹介した「サイドウォールスクワット」をすることで、トレーニングした筋肉を実際に動作に結び付けていきましょう。このトレーニングに慣れてきたころには、以前より素早く安定したカッティング動作を行うことが出来るようになっているはずです。


☆関連するエクササイズ

 

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