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宅トレするなら知っておきたい 、ジョイント・バイ・ジョイントセオリーとは?

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ジョイント・バイ・ジョイントセオリーをご存じでしょうか?

これは、ファンクショナルトレーニングの5原則の中の一つである「共同と分離」にあたる理論です。

 

トレーニングを始めたばかりのころは、ただがむしゃらにトレーニングをしていたものが、徐々にトレーニング経験を積むと、より良いトレーニングの方法について考えるようになり、さらに細かいところまで考えながらトレーニングするようになってきます。

 

パーソナルトレーニングなどを受けている方では、トレーナーが教えてくれますが、宅トレ専門の方は、自分で調べたり勉強しなければなりません。

そういった宅トレーニーの方に知ってほしい考え方の一つが、ジョイント・バイ・ジョイントセオリーです。

 

このジョイント・バイ・ジョイントセオリーとはどういったものか?また、それをトレーニングに取り入れることでどんなメリットがあるのでしょうか?

 

本記事では、理学療法士・パーソナルトレーナー・バランスボールトレーナーでもある私がジョイント・バイ・ジョイントセオリーについて解説します。

 

 

 

ジョイント・バイ・ジョイントセオリーとは?

ジョイント・バイ・ジョイントセオリーは、ファンクショナルトレーニングの第1人者であるMichael Boyleと、理学療法士であるGray Cookによって提唱されたとされています。

ジョイント・バイ・ジョイントセオリーとは、人間の関節には大きく分けて安定性が必要な関節と、可動性が必要な関節があるという考え方です。

 

安定性が必要な関節をスタビリティ関節、可動性が必要な関節をモビリティ関節と呼びます。

また、スタビリティ関節とモビリティ関節には、人間の身体に交互に存在しています。

スタビリティ関節とモビリティ関節の図

ジョイント・バイ・ジョイントセオリーでのスタビリティ関節とモビリティ関節

 

人の身体は、各関節がバラバラに動いているわけではありません。互いに連動して動くことで、機能的に身体を動かしています。

このジョイント・バイ・ジョイントセオリーでトレーニーの皆さんに覚えておいてほしいことがあります。それは、スタビリティ関節は安定させた状態で、モビリティ関節を動かすことを意識するということです。

トレーニング中にこれを意識するのとしないのとでは、機能的(ファンクショナル)なトレーニングかどうかという点で大きな差が生まれます。

 

では、実際にはどういうことか例を挙げてみてみましょう。

 

 

実際のトレーニングの中でのジョイント・バイ・ジョイントセオリー

バードドッグでのジョイント・バイ・ジョイントセオリー

バードドッグは、ポピュラーな体幹トレーニングの一つです。

このトレーニングは、目的によってトレーニング方法が微妙に変わりますが、今回は一般的な方法で考えてみましょう。

バードドッグの画像

バードドッグ

このトレーニングでジョイント・バイ・ジョイントセオリーを意識すると以下のようになります。

 

スタビリティ(安定性)を意識する関節

  • 支えている左手は肩甲骨(前鋸筋)で支える
  • 骨盤前傾し、腰椎が反りすぎてしまうと腰椎骨盤帯のスタビリティが損なわれてしまう。お腹を凹めるようにして保持する。

モビリティ(可動性)を意識する関節

  • 手を伸ばす右手は右肩と胸椎で動かす意識する。
  • 後方へ伸ばす左脚は、股関節で動かす。股関節で動かせないと骨盤と腰椎で動かそうとするため注意。

 

このジョイント・バイ・ジョイントセオリーを意識せずにトレーニングしてしまうと、手や脚を挙上した際に、腰や骨盤を動かそうとしてしまいます。

腰部骨盤帯は本来スタビリティジョイントなので、動かしてはいけない関節のはずです。これでは、スタビリティ関節とモビリティ関節が逆転してしまいます。こういった動作を続けていると、関節へ負担が掛かりケガの原因となってしまうのです。

ジョイント・バイ・ジョイントセオリーを意識してトレーニングすることで、誤ったトレーニングよりケガをしてしまうリスクを減らし、さらに傷めにくい身体を作ることが出来るといえます。

 

このバードドッグは、バランスボールを使うことで腰椎のスタビリティを意識しやすくなるためオススメです。

 

バランスボールを使ったバードドッグ

バードドッグ(バランスボール)

こちらの記事に、バードドッグの詳しいやり方と効果を紹介しています↓

kacchin-pt-trainer.hatenablog.com

 

 

サイドベントでのジョイント・バイ・ジョイントセオリー

もう一つバランスボールを使ったトレーニングでの、ジョイント・バイ・ジョイントセオリーを考えてみましょう。

こちらのサイドベントです。

バランスボールサイドベントの画像

サイドベント:足を前後に開き、身体を側屈するトレーニング

このバランスボールを使ったサイドベントでは、ボールが転がってしまわないようにしながら行わなくてはなりません。そのためには、腰椎骨盤帯の安定性が必須となります。

その状態で、胸椎を側屈するように動かします。腰椎骨盤帯をスタビリティさせ、胸椎をモビリティする、自然とジョイント・バイ・ジョイントセオリーに乗っ取った動きを意識してトレーニング出来ます。

腰椎骨盤帯のスタビリティが保てなければ、バランスボールが転がってしまいトレーニングが出来ません。

 

まとめ

ジョイント・バイ・ジョイントセオリーについて解説しました。

少し難しい部分もあったかもしれませんが、とにかく覚えておいてもらいたいポイントは、

  • 関節には安定させるべきスタビリティ関節と、動かすべきモビリティ関節がある。
  • トレーニング中、常にスタビリティ関節は固定して、モビリティ関節で身体を動かすことを意識する。

この2点を意識しましょう。

どこがスタビリティ関節でどこがモビリティ関節かは、始めの内は図を確認しないと分からないかもしれません。

しかし、意識してトレーニングし始めるとすぐに案外すぐに覚えられます。

 

そして、それが覚えられたころには、ジョイント・バイ・ジョイントセオリーに乗っ取った動き方を自然と出来るようになっているでしょう。

 

どこか体で傷めやすい部分がある方は、その部分でスタビリティ関節とモビリティ関節の役割が逆転してしまっている場合が多いです。

このジョイント・バイ・ジョイントセオリーを意識して、ケガをしにくい機能的な身体の動かし方をトレーニングしていきましょう!

 

 

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理学療法士として、腰痛や肩痛、膝痛など様々な症状の患者さんの治療経験から、ただのトレーニングではなく、動ける身体づくりを目指しています。

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